アスレの松本朝臣です。
今日は炎症について
書こうと思います。
炎症とは
障害された組織の
修復過程で
身体に必要な生体反応です。
中枢神経系では 間質がないため 炎症が起きにくく修復出来ないので
瘢痕化出来ず
融解壊死します。
(炎症が起きず治せなくて、とけちゃうって事です)
ちなみに
間質がないので浮腫も
起きず
末梢神経もないので
脳自体は、スプーンで
かき混ぜても
痛くないです。
(末梢神経から、痛いと言う信号は脳に伝えられて
脳で痛みを認識しますが、脳自体は痛いと言う信号を出すところがないので、かき混ぜても痛くないという不思議な事が起きます)
炎症は
そのイニシエーター
(引き金)である
サイトカイン
(細胞が出す命令書)
サブスタンスP
キニン
セロトニン
やアラキドン酸により
起こります。
(炎症ではこれらの物質とカリウムイオン、水素イオンなどのケミカルメディエーター
そして浮腫による末梢神経の圧迫などにより疼痛が
誘発されます。)
感染の際は 白血球などからサイトカインが出され
炎症が引き起こされます。(血液から水が出てきて
毒素を薄めたりします。)
一番重要なのは
アラキドン酸で
これは 細胞膜に含まれていて
細胞が壊れると
ホスホリパーゼ
(酵素の一つ・・・・酵素は
物質の決められた所を切るハサミ
食べ物の消化をしたり
DNAのコピーの時に
二重螺旋構造のままでは
コピー出来ないので
その結晶状で強い水素結合を一本鎖にしたりと
色々な働きがあります。
ちなみにビタミンは補酵素で酵素の働きを助けます)
により放出され
アラキドン酸カスケイド
(化学反応のドミノ倒し)を起こします。
これにより
アラキドン酸から
?プロスタグランジン
(急性炎症を起こします)
?ロイコトリエン
(遅炎を起こします)
?トロンボキサン
(血栓を形成させます)
が作られます。
消炎鎮痛剤は
アラキドン酸から
プロスタグランジンになるのを抑え 炎症を起こさせなくさせます。
細かく言うと
NSAIDSはPGE2
合成阻害
ステロイド剤はCOX
(シクロオキシゲナーゼ)
合成阻害をします。
ちなみに消炎鎮痛剤は
胃を守るための粘膜を
作る作用する
プロスタグランジンも合成阻害するので胃が荒れてしまいます。
(プロスタグランジンは
色々な種類があります。)
炎症反応により
血管が弛緩し
白血球が
壊れた組織を取り除くために出てきて、
組織を修復するために
タンパク質が出てきたりします。
このタンパク質などは
膠質浸透圧
(体内ではタンパクや糖
塩などの物質は水を引き寄せる作用があります。
例として
高血糖は血管内皮細胞の
水を引き寄せ
細胞内脱水を起こし
破壊します。
糖尿病で血管をボロボロにする原因の1つです。)
により
腫脹が起きます
高度な
腫脹は関節の機能障害を
起こし
関節こう縮の原因にもなるので
接骨院では包帯などで
圧迫する事によりこれを抑えます。
また炎症により
組織の代謝が高まると
酸欠状態になり
ATP産生を行えず
二次的に他の細胞も
どんどん死んでしまい
どんどんアラキドン酸が
放出されてしまい
炎症が進行するので
代謝を抑えるために
アイシングを行います。
字の通り 炎症は炎みたいに拡がりますから
冷して鎮火するみたいな
ものです。
二次的損傷を抑えるためにアイシングは行います。
普通に細胞が置き換わるために死ぬ
(アポトーシス・・・プログラムされた細胞死)
場合は
オートファジー
(自己細胞貪食)
するので
アラキドン酸は放出されません。
逆に 無菌室で
完全殺菌されたメスを
使って手術しても
細胞が壊れアラキドン酸が放出されるので
炎症は起こります。
細かく言うと
きりがないので
これくらいにしておきます。
みなさん
捻挫などで炎症を起こしたら
氷で冷して安静にしてください
(^_^)/